青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ

作者+タイトルのみで借りました。東京の山の手にあるキリスト教系のお嬢様学校・聖マリアナ女学園の中において、異端者たちが集う“読書クラブ”。学園の正史に残らなかった色々な事件が名も無き生徒たちによって語られる。古めかしい感じの文体で、全体的に重厚な雰囲気でした。女子校を描いた小説は色々あると思うんですが他とはまた違った感じ。女子校の不思議な雰囲気とか、少女の甘い柔らかい感じ、残酷な部分がすごく感じられる本です。読書クラブの面々は学園のなかの王道を歩めない孤独な人達で、みんな自負と劣等感みたいのを抱えていてそれが痛かったり愛らしかったりする。最後の一文は良いです、こういうの好き。

<65冊目>