屍鬼〈5〉

屍鬼(五) (新潮文庫)

屍鬼(五) (新潮文庫)

やっと読みきりました。ここからようやく人間側の反撃が始まります。この時を待っていたはずなのに、始まると前よりも恐ろしさが募りました。人を殺す屍鬼は悪であるけれど、その屍鬼を狩る人間もけして善ではなくて。あれほど涙も血もたくさん流れたのに、すべてが終わったときは虚しい。5冊は長かったですが、怖くておぞましくて、悲しくなったり切なくなったりしながらもずっと引き込まれるように読んでました。すごい力のある小説だと思います。刻み付けられて、心の中に残っていく本。

<74冊目>