百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。

初めての作家さんだったのですが、かなりの大ヒット。4つのお話からなる恋愛中編集で、恋の甘さ、切なさがまっすぐ伝わってくる良いお話ばかりでした。中でも『なみうちぎわ』という作品がかなり好きです。表題作の『百瀬、こっちを向いて。』も。更に何作かに、ミステリ的な仕掛けというか、最後まで読んで納得できるような伏線が張ってあり、それが恋愛をさらに引き立てていて新鮮でした。装丁も真っ白な表紙に題字のみでシンプル、頁に使われている紙も普通のアイボリーがかった白ではなく真っ白で、まっすぐな思いが伝わる感じがします。主に恋愛系のアンソロジーで書いている方で、これが初の単行本のようなのですが、追いかけたい作家さんになりました。

<69冊目>