流星の絆

流星の絆

流星の絆

ずっとずっと前に図書館で予約してたのが回ってきた。ドラマが終わるまで本当は読みたくなかったんだけど、何ヶ月も待ったので勿体無くて。読みながらどうしても比べてしまうのですが、ドラマより小説のほうが短い分設定もシンプル。代わりに展開が速いのでスリリングで引き込まれます。中盤からは追われるように一気に読みました。特に戸神に惹かれていく静奈の気持ちがすごく伝わってきて、切なかった。東野さんらしい良く出来た話というか、最初から最後まできっちりまとまってて見事でした。最後にあれが出てきたときは、うわー!って声が出た。悔しいなあ。

最初ドラマを見たときはクドカンの脚色がいまいちに感じたのですが、小説を読んで、やっぱりクドカン上手いなぁと思いました。小説ではあんまり描かれてない両親のエピソードとか、悲しみや共感が増すし。コメディでもシリアスでも多くを語られる分だけ、それぞれのキャラクターが掘り下げられて深くなる。文章と映像の表現の違いについて考えた作品でした。

<86冊目>