こころ

こころ (新潮文庫)

こころ (新潮文庫)

言わずと知れた名作。教科書などでも読んでいなかったので初読み。「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部からなり、有名な手紙の部分は後半なんですね。前半は同じような会話が続くし、時代の違いからかツッコみたくなるようなこともありますが、後半から引き込まれていきます。人に裏切られ、自分は正しい人間だと信じていた“先生”が、恋に出会い、自分の中にも醜い利己心があることを知る。人間が抱える普遍的な苦しみがそこにある。

<7冊目>