告白

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告白

昨年様々なミステリランキングの上位に入った話題作。物語は中学の終業式の日、HRの壇上に立った女性教師の告白から始まる―「私の娘は、このクラスの生徒に殺されたのです」。章立てによって語り手が代わっていく形式なのですが、登場人物の目線によって事件に対する見方が徐々に変わっていくところが面白いです。被害者が加害者であり、加害者が被害者でもある。誰が正しいのか誰が悪なのか。迷い揺れ動く気持ちに、残酷なラストが止めを刺す。後味は良くないですが、引き込まれ一気に読みました。

<15冊目>