プリンセス・トヨトミ

プリンセス・トヨトミ

プリンセス・トヨトミ

舞台は大阪。東京からやってきた会計監査院の調査官と、下町の中学生、彼らの出会いが引き金となり巻き起こる騒動。普通の日常から地続きでとんでもない非日常に繋がっていくのが楽しい。途中話が大きくなりすぎて付いて行けなくなりかけたのですが、最後の真相にはほろりと。そう繋がるんだ、ってすごくジンときました。母の実家があるので大阪には小さい頃からよく行っていて、住んでいたこともあるので愛着と馴染みがあるのですが、知ってる場所が出てきたりすると映像が浮かんですごく楽しい。大阪独自の国民性も物語のなかで説明されていて、なるほどと思わされた。万城目さんらしい、愛のある楽しい法螺話。

<37冊目>