遠くの声に耳を澄ませて

遠くの声に耳を澄ませて

遠くの声に耳を澄ませて

旅をテーマにした12編が収められた連作短編集。宮下さんらしく細やかな描写がとてもリアルで、登場人物の声が聴こえてくるような匂いがするような日常がそこにありました。登場人物が少しずつ重なって繋がっていく構成も読んでいて楽しい。『足の速いおじさん』の中に個人的にとてもぐっとくる一文があり、落ち込んでいた自分のなかに強く沁みました。

<68冊目>