屋上ミサイル

屋上ミサイル (このミス大賞受賞作)

屋上ミサイル (このミス大賞受賞作)

このミス大賞受賞作。大国の大統領がテロリストに監禁され、日本にミサイルが打ち込まれるかも知れないという情勢下、主人公の高校生達はまだ平和な生活を送っていた。課題を抱えた美術学生、不良、言葉を封印した少年、自殺志願者。屋上に集まった4人は成り行きで“屋上部”を結成し、屋上の平穏を乱す事件に次々と巻き込まれていく。回りくどい描写、警句めいた台詞、伏線の回収、選評にあるように伊坂幸太郎の匂いを強く感じる作品でした。伊坂さんが10代の頃に書いたって言われても信じるかも知れない。ここまではっきりと表れてて指摘もされてると、逆に次の作品でどうなってるか気になるところ。閑話休題。都合よく話が進みすぎる感じはあるけど、キャラクターは良かった。テロの結末とか成程と思ったし。ラストシーンは爽やかで素敵。

<97冊目>