天帝の愛でたまう孤島

天帝の愛でたまう孤島 (講談社ノベルス)

天帝の愛でたまう孤島 (講談社ノベルス)

天帝シリーズ3作目。勁草館高校3年古野まほろは、文化祭で上演する演劇の合宿の為、吹奏楽部・生徒会のメンバーと共に海に浮かぶ孤島『天愛島』にやってきた。そこで起こる連続殺人。シリーズ1作目より2作目、3作目の方が内容も良くミステリの完成度も上がっているような気がします。クローズド・サークル、だんだんと登場人物が減っていく中での疑心暗鬼、得体の知れない犯人への恐怖などすごく面白かった。シリーズお約束の推理合戦が無かったのは寂しいけど、今回は仕方がないか。最後のどんでん返しはものすごかった。足元から地面が崩れていくような。愛ゆえに救い、愛ゆえに失う。痛く痛くせつない。3部作の美しい終焉。

<4冊目>