読書

図書館戦争

図書館戦争

図書館戦争”というのは何かの比喩だと思っていたのですが、ほんとに戦争だった。『メディア良化法』が施行された時代、超法規的検閲を行う良化特務機関と、強引な検閲に対抗するため作られた図書隊との攻防。サブマシンガンとか持ってドンパチやっちゃうんだよ?すごい突拍子もない設定だなぁと思ってたのですが、読んでいくにつれ気にならなくなり、純粋にお話を楽しめました。

図書隊には図書館員(普通の業務を行う司書みたいな人)と防衛員(戦う人)がいるのですが、主人公は防衛員を志望する女の子。かなり熱血な感じで突き進むんですが、それが小気味いい。他のキャラクターも個性的でよいです。手塚がだんだんかわいげが出てきて萌えでした。柴崎もポジション的にとてもおいしい。そして堂上教官がね、読んでて悶えます。もう素敵、楽しい。

とにかくこの人は物語の作り方が上手だと思う。ベタと言えばベタなんですが、王道をまっすぐ行ってくれるのがすごく気持ちいい。いっこいっこの展開にニヤリとしてしまう。中学生たちとかちょっと面白かった。あと最後の事件なんかすごい楽しかった。図書隊かっこいいよー。これはあとがきで“連ドラ風で”って言ってる通り、続けられるラストになってるので、是非とも続いて欲しい。追っかけるよ!つか成長とか恋愛とか、まだまだ最初のとこで終わってますから、続いてもらわないと。

しかしこれで有川浩の著作は全部読んでしまった…ああ、寂しい。でも本当に面白い作家を見つけられて良かった。次作が出るのを、首を長くして待ってます。

<24冊目>