温室デイズ

温室デイズ

温室デイズ

中学校を舞台にした小説。不良が台頭して荒れ果てる学校で、戦う女の子の物語。作者が教師だからなのか、荒れかたが何だかリアルだった。中学生の不良とかって、まだ心が幼いから余計怖い。勢いがついてどんどんエスカレートする怖さ。主人公は正面切って彼らに立ち向かうわけじゃなくて、いじめに毅然と耐えることで自分や周りと戦ってる。学校が嫌になって、逃げる子もいる。それぞれリアルで、どうしようもないことに耐えなきゃならない、やるせなさが刺さった。ただ、救われない部分が多いのでちょっと読んでて辛いかも。それが現実だろうけど、もうちょっとカタルシスが欲しいとか思っちゃう。

<84冊目>