神様がくれた指

神様がくれた指 (新潮文庫)

神様がくれた指 (新潮文庫)

刑務所から出たばかりのプロのスリと、女性の出で立ちで占いをする中性的な占い師のお話。全然接点がなかったふたりが出会って、事件に巻き込まれていくんですが、キャラが立ってて良かったです。主人公はスリで生計を立ててて、犯罪者ではあるんですが憎めない感じの面白い人物でした。スリにもいろいろあって、技があって、自分がスリであることにプライドを持っている。彼を捕まえた刑事さんでさえ彼には敬意を払っているような感じがあって。実際彼が仕事をしてる場面はとてもスリリングです。占い師さんのほうは、穏やかで理知的な感じで、ふたりの関わりが読んでいて面白かった。物語のその後どうなったのかなってすごく気になるんだけど、想像に任せるって感じなのかな。

<17冊目>