流星ワゴン

流星ワゴン (講談社文庫)

流星ワゴン (講談社文庫)

会社をリストラされどん底の状態で、もう死んでもいいかと思った38歳の男の前に、ワゴン車が停まった。事故死した親子の運転するワゴンに乗って、主人公は過去のやり直しの旅に出る。その中でずっと憎んでいた父親に会うのですが、自分が親になってみて初めて分かる気持ち、というのが描かれていてそこがぐっと来ました。子供だったときは分からなかったけれど、父親も不器用ながらに自分を愛していた。分かっていたつもりだったことが崩れていき、分かっていなかったことが自分を救う。家族について考える一冊です。

<31冊目>