食堂かたつむり

食堂かたつむり

食堂かたつむり

恋と声を失った主人公が故郷に帰り、一日に一組だけ、そのお客のためだけの料理をつくる“食堂かたつむり”をオープンさせる。次々と登場する料理はどれも素敵で美味しそうだし、お客さんたちや主人公の周りの人物も面白い。うまくいかない母との間柄も良かった。母娘って血と血で繋がれているような気がするのだけど、そういうものを感じました。ほのぼのとした前半から後半は雰囲気が変わり、命の重さを感じさせる展開。食べる=命をいただく、ということだと強く伝わった。評価が分かれているようだけど、私は素敵な小説だと思います。

<9冊目>