アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

主人公の大学生は、引っ越してきたアパートで出会った隣人に「本屋を襲わないか」と持ちかけられる。目的は一冊の広辞苑。現在と2年前とが交互に語られる構成で、やがてひとつの真実に辿り着く。途中であれ?と思ったけれど、伊坂さんがこういうことやると思ってなかった、って言い訳。最初は軽い雰囲気だけど中盤からどんどんと重くなり、最後は哀しさともどかしさで胸が締め付けられた。タイトルもものすごく切ない。

<91冊目>