華胥の幽夢―十二国記

華胥の幽夢 十二国記 (講談社X文庫)

華胥の幽夢 十二国記 (講談社X文庫)

短編集。けど一つ一つの話が結構ボリュームがあって、読み応えがあります。軽いものが多いのかなと思ってたけど、考えさせられることばかりでした。国を治めることの難しさみたいなものが書かれていてすごかった。自分が清くあっても、素晴らしい理想を持ってても、それで上手く行く訳じゃない。「華胥」の最後に出てきた言葉がすごく自分の中に残ってる。「乗月」も好きだ。「風の万里〜」を思い出すと感慨深いものがあって。十二国記の世界には、卑怯だったり汚い人間も普通にいるけど、すごく誠実で真摯で一生懸命な人もいて、それを見てると何だか涙が出そうになる。

これで十二国記シリーズ既刊読み終わりました。本当面白いです。こんな素晴らしいものをこれまで読んでなかったとは、人生損するとこだったわ。なかなか続きが出そうにないですが、気長に待ちたい。楽しみに。

<70冊目>