白蛇島

白蛇島

白蛇島

文庫では『白いへび眠る島』と改題されている様子。図書館で単行本を借りました。舞台は今も古い因習が残る拝島。夏休みに帰省してきた高校生悟史は、「持念兄弟」と呼ばれる義兄弟にあたる幼馴染の光市と久々の再会を果たす。十三年振りの大祭を控え、高揚した空気の中、島に不穏な動きが生まれる。少し怖い夏の冒険。正直最後まであまり入り込めないままだった。これと言って盛り上がる要素がないというか…好みの問題かな。

<8冊目>

ラ・パティスリー

ラ・パティスリー

ラ・パティスリー

パティシエを目指してパティスリーで働く新米の香織は、ある日突然店に迷い込んできた菓子職人・恭也と出会う。彼はどこからやってきたのか?割と淡々としていて、成長なのか恋愛なのか人間なのかミステリーなのか、どれを書きたかったのかよく分からない印象。お話としてすごく面白いってことは無いんだけど、カスタードクリーム、ムース、アントルメ、トリュフ…お菓子の描き方はとても綺麗で、読んでいてうっとり。パティシエの世界が垣間見れるのも楽しい。あってもなくてもいいものだけど、心に輝きをくれる美しいもの。お菓子好きには良い本でした。

<9冊目>

あしながおじさん

あしながおじさん (新潮文庫)

あしながおじさん (新潮文庫)

言わずと知れた名作。孤児院で育ったジュディに、条件付きで大学進学を援助してくれる紳士が現れた。その条件とは紳士に、大学生活の様子を知らせる手紙を書くこと。主人公ジュディのあしながおじさんへの手紙で綴られた物語。明るくて前向きで、日々を純粋に楽しむジュディの姿に微笑ましい気持ちになります。小さな女の子だったジュディが、だんだん女性として成長していく姿も魅力的。最後は、もし話の筋を知らなかったとしても分かるような展開だけれど、にやにやしながら読んじゃいました。何て素敵なお約束。夢見る女の子には幸せが待っている。

<7冊目>

祝福

祝福

祝福

恋愛短編集。乾いた砂のようにさらさらと流れていく物語。何気ない会話や間が丁寧に描かれている。「銀の糸」「祝福」が好きだった。

<5冊目>

バナタイム

バナタイム (幻冬舎文庫)

バナタイム (幻冬舎文庫)

雑誌に連載されたエッセイの書籍化。ばななさんのエッセイはまだあまり沢山読んでいないけど、小説と同じ印象を受ける。大きな流れのままに、自然に逆らわずつよく優しく生きている。途中で結婚という大きな転機を挟んで、少しずつ変化していく生活ぶりが面白かったです。

<6冊目>

一億二千万人のための小説教室

一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786))

一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786))

書名の通り小説教室ではあるけれど、書くための実践的な内容というよりは、まず小説を知り親しむための本。小説とは何なのか?その最初の入り口に優しく導こうとしている。その視線や語り口は小説への愛情に溢れていて、この人は本当に小説が好きなんだと感じました。ハウツーというよりも、読み物として楽しむ本かな。

<3冊目>